【第二種電気工事士】VVFストリッパー比較!技能(実技)試験におすすめなのは?

2021年8月15日日曜日

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第二種電気工事士の技能(実技)試験は、課題を40分以内に完成させる必要があり、特に作業に慣れていない初心者は時間との戦いになります。

事前に公表される13問の課題を練習して間違えないように配線するのはもちろんですが、作業としては単純にケーブルを切断し、被覆を剥ぐ作業が一番多く、地味に時間がかかります。ケーブルのほとんどはVVFケーブルの太さ1.6か2.0、2芯または3芯です。

VVFケーブルの切断と被覆を剥ぐ作業は、VVFストリッパーを使いますが、電気工事士試験でもはや標準とも言えるホーザン(HOZAN)の工具はP-958とP-929の2種類あります。そこで第二種電気工事士の実技試験にはどちらを選ぶべきか比較してみました。

VVFストリッパー比較

HOZANのVVFストリッパーは先に述べた通り2種類あり、写真左がP-958、右がP-929です。

P-958はハサミのような構造で、ケーブル外装を支点の内側にある刃で切れ目を入れ、手で引っ張るように被覆を剥きます。ケーブル中のコードの被覆も支点の外、先端側で同様に切れ目を入れて引っ張ります。

P-958はスケールが刻印されているため、長さの測定ができるため工具を持ち替えなくて良いという利点があります。また先端はのの字曲げに使え、第二種電気工事士試験に特化したマルチツールです。

P-929は工具先端にケーブル用、コード用と刃が並んでおり、ケーブルまたはコードを入れて握るだけで切れ目を入れたあとに引っ張る動作までワンアクションでやってくれるのが利点です。被覆剥き動作だけで比較するとワンアクションのP-929が圧倒的に速いです。

この工具は単機能なのでスケールなど他の機能はありません。

さて、どちらも一長一短に見えますが、実際にVVFケーブルを剥いてみましょう。

VVF 1.6 2芯のケーブル外装剥き

まずはP-958からです。支点より根元側の1.6×2の刃にケーブルを入れます。

一度ぎゅっと握り、力を緩めてから工具を右へスライドさせます。このとき、左手親指で工具を押すとやりやすいです。注意点として、力を入れたままスライドさせると中のコードの被覆を傷つけてしまいます。

外装を剥くことができました。

次にP-929です。P-929は、刃の喰い込み量をあわせておく必要があります。ここは始めにトライ&エラーで試すしかなく、下記は既に合わせた状態で作業を行っています。

ケーブル用の刃にケーブルを入れます。こちらはVVF1.6、2.0、2芯、3芯区別なく同じ刃を使います。

この状態でハンドルを握ります。

あれれ、片側がびよーんと伸びて切れていません。実はハンドルをゆっくり握るとうまく切れてくれません。

もう一度やりなおし、ぎゅっと素早く握るとこのようにうまく剥くことができました。

しかし切断面はちょっと汚いですね。VVF1.6、2.0共用の刃なので、細いVVF1.6だと喰い込み量を最大にしてもまだ足りず引きちぎる感じになってしまいました。

特に刃が3芯用の溝なので、上の写真下側は刃が入っていない部分ができるためどうしても引きちぎる感じになってしまします。絵で描くとこんな状態です。まあ、実用上は問題無いのでしょう。

VVF 1.6 2芯のコード被覆剥き

さて、次は内側のコードの被覆剥きです。まずはP-958から。工具の先端側を使うだけでやり方は同じですね。こちらは2芯用、3芯用の区別がありません。一度握って、、、

工具を右へスライドさせます。

きれいに被覆を剥けました。外装よりも簡単ですね。

次にP-929です。コード用の刃を使い、握るだけでパチンとワンアクションで被覆が向けます。

切断面は若干ちぎられたようにも見えますが、問題無いでしょう。導線に少し摺り跡が見えますが、少し食い込ませ過ぎたのかもしれません。

被覆を剥いた後のケーブル、コードの状態比較です。上がP-958、下がP-929です。P-958の方が切断面がきれいですね。ただ、この程度の違いは品質にも採点にも影響無いので気持ちの問題でしょう。

VVF 1.6 3芯での使用感

同じようにVVF1.6 3芯でも被覆を剥いでみました。

P-929の外装剥きは、2芯での刃が入らない部分がなくなるので、3芯のほうが切れ残りが無く作業しやすいです。

P-958は2芯のときとほとんど変わらないので写真は省略します。

被覆を剥いた後のケーブル、コードの状態比較です。上がP-958、下がP-929です。P-958の方がやはり若干切断面がきれいです。

VVF 1.6 2芯での被覆剥き時間比較

どちらも専用工具なのでもちろん問題なく被覆剥きできる結果となりましたが、作業時間はどうでしょうか?実際にストップウォッチで計測してみました。

測定時間は、ケーブルと工具をテーブルに置いた状態から開始、外装被覆を5cm測定してから剥き、内装被覆は12mm測定して剥き終わるまでです。プロでは無いのでしろうとの作業時間と思ってください。

結果は、下記の通り、P-958が速い結果となりました!

工具 作業時間
P-958 P-929
15秒 24秒

P-958の方が作業が早い理由は?

被覆を剥く動作だけであればワンアクションのP-929が速いのですが、なぜP-958の方が圧倒的に早く終了できたのでしょうか?

一番大きな理由は、P-929に刻印されたスケールです。このスケールを使って、ケーブルと工具を持ったまま長さ測定できるため、ケーブルと工具を置く/取る時間が大幅に削減できます。

第二種電気工事士技能(実技)試験に向いているはどちら?

第二種電気工事士技能(実技)試験にはP-958を使うのが良いでしょう。 この工具だけで被覆を剥く長さを測定できるのは大きなアドバンテージです。

また、実際の試験ではケーブルの切断やのの字曲げも必要で、これらの作業もP-958一つでできてしまいますが、P-929だとそれぞれ工具を持ち替える必要があります。

試験では机も狭いのでできるだけ工具は少なくして作業スペースを確保したいものです。

まとめ

第二種電気工事士技能(実技)試験で作業時間の大きなウェイトを占めるケーブルの被覆剥きについて、HOZANのP-958とP-929の比較を行いました。結果は マルチな機能がありトータルで作業時間が少なくなるP-958がおすすめです!

試験問題の内容や、各単位作業はしっかり練習すれば誰でもできるようになるので必要な工具と材料を揃えて支援に挑みましょう!

工具と材料はセットで買うのがおすすめです!P-958の入った工具セットDK-28AZと、練習2回分の材料セットを揃えるのがおすすめです。

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