パナソニックの電動自転車ギュット・ステージ・22の後輪がパンクしてしまいました。以前、ブリジストンのBikkeで前輪のパンク修理をしましたが、ママチャリの後輪は外すのが大変です。後輪の外し方とチューブ交換のやり方を記事にします。
必要なもの
- チューブ (今回は22×1 1/2)
- 自転車後輪を浮かすメンテナンススタンド等
- プラス・マイナスドライバー
- 15mm, 10mm, 8mmレンチ
- タイヤレバー
パナソニックの電動アシスト自転車、ギュットのホイール径は、20, 22, 24インチといろいろあるのでタイヤ側面の記載を見て、サイズを確認しましょう。このタイヤは22×1 1/2です。
メンテナンススタンドが無い場合は自転車をひっくり返す方法もありますが、この種の電動自転車は相当重いので苦労します。
後輪を浮かして固定する
まず、重い子乗せ自転車の後輪を浮かせるのに苦労します。子乗せシート、バッテリーを外しましたがまだまだ重いです。ミノウラの鉄製でガッチリしたローダバイク用メンテナンススタンドになんとかクランプできるところを見つけてこんな形に固定していました。
トップチューブが無いので重心を掴むことはできず、重心を掴めたとしても重すぎるので両輪を注に浮かして固定するのは難しいでしょう。前輪は地面に付けた状態です。スタンドもやや斜めに傾いてしまいましたがなんとか固定できました。
後輪を外す
3段変速機のカバーのプラスねじを弛めて外します。
外れました。
ギアを1速にして、ワイヤーを弛ませます。手元で2速、3速と切り替えるとワイヤーが引かれ、後輪シャフトセンターの棒が押されて減速比が切り替わります。
1速の状態で、手でシャフトを押し込む側にブラケットを回転させるとブラケットのU字溝からワイヤーを外すことができます。
ワイヤーが外れたら、シャフトを固定している15mmナットを弛めます。
オフセットめがねレンチがちょうどスタンドをかわしてフィットします。
ママチャリの後輪には泥除けの固定金具、変速用のブラケット、スタンド、チェーンテンション調整用の引きボルト、ブレーキ、ワッシャー類など実にいろいろな部品が供締めされています。復元できるように写真を撮っておきましょう。
ナットを外しました。
反対側もナットを外します。
1番外側に止められていたのは、泥除けの固定金具でした。これを引っ張って外します。変速機のブラケットも先にワイヤーを外しているので引き抜くだけです。(下写真は取ったあと)
次はスタンドです。特殊な形状のワッシャーが入っていたので、マイナスドライバーでこじって外しました。ただ単にハマっているだけです。
ワッシャーが外れました。
減速比を変える棒も邪魔なので引き抜いておきます。
スタンドは、左右に無理やり広げてシャフトから抜きます。抜いたところで気づきましたが、このスタンドはワイヤーでハンドルと連結されていて、スタンドを建てるとワイヤーが引かれ、ハンドルが左右に動かないよう固定される仕組みになっています。そのワイヤーもスタンドからはずさなければいけません。
ワイヤー固定ボルトを弛め、ワイヤエンド金具をプライヤーで引き抜いてワイヤを外します。
スタンドが取れました。
最後はブレーキです。ワイヤー固定ボルトを弛めワイヤーを抜き、ブレーキ自身も1本のボルト・ナットで固定されているので外します。この自転車には高級品、ローラーブレーキが使われています。
ボルトを外しました。
写真の時系列が前後しますが、チェーンも外しておく必要があります。チェーンカッターで切るか、外せるリンクがあればリンクを外してチェーンを取るのが良いのでしょうが、この自転車はチェーンテンショナーがあり、チェーン長さに余裕があるのでチェーンをギアから落とすだけで後輪を抜くことができました。下の写真がチェーンテンショナーです。
チェーンテンショナーを押し上げてチェーンを弛ませながら後輪のギアからチェーンを落とします。
これで準備完了。あとは後輪を後ろへズボっと引き抜きます。
外した後輪です。スポークが1本折れていました。あとで直しましょう。
タイヤを外してチューブを抜く
タイヤレバーを使ってタイヤを外していきます。写真はLEZYNEの金属製タイヤレバーです。強度があるのでママチャリには最適です。
タイヤレバーを差し込み、タイヤ内側のビード部に掛けます。
テコの原理でビードをリムから外します。
2本のタイヤレバーを使ってどんどんビードを落としていきます。
片側全周のビードが落ちました。
バルブの反対側からチューブを引き出していきます。
最後に、バルブナットを取り、バルブを押し込んでリムから抜きます。
外したチューブです。
スポークの交換
スポークが1本外れています。よく見ると、スポーク自体ではなく、スポークナットが根本で折れていました。
リムテープを捲り、折れたスポークナットを取ります。
左下が折れたスポークナット、上が新しいスポークナットです。右がスポークナットレンチです。以前Bikke用で買ったスポークナットを取っておいてよかった。ママチャリによく使われている後輪の鍵は、鍵をかけたままガツンガツンタイヤを回してしまうことがよくあるのでスポークが折れやすいですね。
新しいスポークナットを入れて、マイナスドライバーでスポークにねじ込んでいきます。
最後はスポークナットレンチで回してテンションをかけます。テンションは、感覚でテキトーにやってしまいました。
チューブを入れる
さて、チューブを入れましょう。使うのはシンコーのチューブです。アマゾンで購入しました。24×1.5〜2.15のサイズで、この自転車に合うのはこれしか見つけられませんでした。
バルブキャップ、虫ゴムなどを全部外します。あとでPanaracerの米式アダプタを使うので虫ゴムは使いません。
バルブをリムの穴に通します。
タイヤの隙間からチューブを挿入していきます。
反対側まで入れていきます。
チューブが入りました。
チューブをタイヤのビードとリムの間に噛まないよう注意しながらビードをリムに入れていきます。
この自転車のビード入れはとても硬く、下写真の状態までしか手で入れることができませんでした。
最後はタイヤレバーでこじって入れました。チューブが噛まないよう注意が必要です。
やっとビードが入りました。
バルブ先端には、Panaracerの米式変換アダプタを入れます。米式バルブは空気を入れやすく、空気圧も測れるので使い勝手が良いです。
空気を入れて準備完了です。
組み立て、完成
ここまできたらあとはもとに戻すだけです。外したときの写真を確認しながら復元していきます。子乗せシートのYeppも付けて完成です。
まとめ
電動ママチャリの後輪チューブ交換は、車体が重くスタンドやブレーキ等いろいろ外す必要があるので大変ですが、写真を撮り確認しながら行えば難しいことではありません。後輪を浮かして固定するところが1番のハードルかもしれません。
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