【第二種電気工事士】複線図の作成−候補問題No.4

2022年7月3日日曜日

技能試験 候補問題 第二種電気工事士 複線図

t f B! P L
title-image

第二種電気工事士技能試験、候補問題No.4の複線図を解説します。

前回候補問題No.3の解説記事を掲載しましたが、今回は候補問題No.4について解説したいと思います。今回のポイントは三相200V電源です。電源表示灯がありますが、スイッチ等と連動はしなく常時点灯なので3本のうち2本を施工条件に従い接続するだけなので簡単です。

候補問題No.4

では、候補問題No.4を見てみましょう。

電源は、単相100Vが配線遮断器B、三相200Vが漏電遮断器BEから供給されます。試験では5個接続箇所のある端子台に接続することになります。

単相100V側はコンセントが1つと、スイッチで引掛けシーリングをON/OFFするだけなので特に難しいところはありません。

三相200Vの漏電遮断器からVVF2.0-3Cケーブルでモーターへ接続されていますが、モーター自体は施工省略なのでケーブルまでが施工範囲になります。

電源表示灯は施工条件を見て3点のうちどの2点を使うか確認しましょう。

機器を並べる

まずは機器を並べていきます。単相100V電源はマイナスを白丸○、プラスを黒丸●で記載します。三相200V電源は、試験で開示される施工条件に線の色が記載されていますのでよく読みましょう。令和3年度下期の試験ではR相に赤色、S相に白色、T相に黒色が指定されましたので今回はそのとおりの色で○を記入します。

レセプタクル、スイッチ等の記号を描いていきます。ジョイントボックスは大きめの丸で描きましょう。下図では点線で書いていますが、試験ではシャープペンシルで薄く描けばよいかと思います。

単相100V電源のマイナスと機器を接続

スイッチ以外の機器にマイナス側の配線を繋いでいきましょう。電源からジョイントボックスBへ、ジョイントボックスBからコンセントと引掛けシーリングへ線を繋ぎます。ジョイントボックス内では必ず線同士をリングスリーブか差し込みコネクタで接続するため、接続記号を青丸●で表現します。

マイナス側の線を青色で書いていますが、マイナス線はこの時点で決まるため、フリクションなどの消せるカラーボールペンで描いてしまうのがおすすめです。

単相100V電源のプラスとコンセント、スイッチを接続

プラス側は、コンセントとスイッチに接続します。コンセントとスイッチは、連用取付枠に一緒に取り付けるのでわたり線で繋ぎます。コンセント以外の機器は、スイッチを介して接続されます。

スイッチと機器を接続

スイッチから引掛けシーリングへプラスの線を接続します。単相100V側はこれで完成です。

三相200V電源をモーターへ接続

三相200V電源は、施工条件の指示通りにR相に赤色、S相に白色、T相に黒色(令和3年度下期試験の場合)でジョイントボックスAを介してモーターMへ接続します。S相は青ペン、R相は赤ペンで描いています。

電源表示灯の接続

最後は電源表示灯Rです。電源表示灯は、文字通り電源が来ていれば(漏電遮断器がONであれば)点灯するものなのでスイッチ等は無く、難しいことは考えずに施工条件に従い接続するだけでOKです。施工条件には「S相は接地されているものとし、S相とT相間に接続すること」(令和3年度下期試験の場合)と記載があるのでそのとおりにジョイントボックスから電源表示灯へ配線を引きます。

完成

線はすべて繋がりました。このあとの制作作業のために必要な情報を書き込んで完成です。

ジョイントボックスBとスイッチ間の線が3本あります。マイナスは白(図では青)で決まりですがのこりプラス側のどちらかを赤にする必要があります。試験では「施工条件」に指示されていることがあるため、よく「施工条件」を読みましょう。2021年度(令和3年度下期)の出題では、「100V回路の電源から点滅機およびコンセントまでの非接地側電線には、すべて黒色を使用する。」と指示がありましたのでその場合はスイッチから引掛けシーリングへの線が赤になります。

その他、ケーブルの種類は基本VVF 1.6なのでこれは省略し、それ以外のVVF 2.0-2C, VVF2.0-3Cを記載しておきます。

ジョイント部の線の本数と使うスリーブの種類も記入しておくとよいでしょう。スリーブを使うか、差込式コネクタを使うかも施工条件で指示されます。

まとめ

第二種電気工事士技能試験の候補問題No.4の複線図は三相200Vがあるのでぱっと見難しく感じますが200V側はスイッチは無く施工条件で指示された通りにケーブルを繋ぐだけなので実は簡単な問題です。当日出される施工条件をよく読んで落ち着いて解きましょう。

関連記事

Blog Archive

QooQ